地盤改良モニタリング業務


 ・地盤改良工事

 

    建造物を建てる際、安定性確保のため地盤に人工的な改良を加える工事の事で、

    地盤は土、砂、砂礫、岩石等によって構成され大抵は軟弱地盤の下に良好、

    強固な地盤が存在しています。

    改良していない状態の地盤の上にそのまま基礎を作った場合や、柔らかい地盤の

    上に重い建造物を建てた場合、建造物の重さによっては地盤沈下を起こす可能性

    があり、また、大規模地震等による液状化現象の問題もあります。  

    日本国内においては山を掘削したり海や川等を埋め立てた場所が多く存在し、

    その多くは地盤改良が必要な軟弱地盤と言われています。

    


  ・地盤改良工事におけるモニタリング計測     特許番号:6272404号

                          名  称:地盤の切削状態モニタリング装置

 

 

    現在当社では、「地盤の切削状態モニタリング装置」以下、(モニタリング計測)

    の開発および特許を取得し、地盤改良工事(高圧噴射撹拌工法)等における

    出来形管理方法として、各施工会社のお客様にご提案およびご提供しております。

    このモニタリング計測の有効性は、造成中の改良径を深度方向にリアルタイム

    モニタで確認でき、施工担当者と改良径を確認しながら施工できる点にあります。

 

ー  施工風景  ー

 

 


   【実施方法】   

 

    計測内容は、予め計測管(改良長+α)を改良予定径の外縁に建て込み、計測管内に

              造成開始深度まで振動検出器を降ろして設置し、噴射された改良材が計測管に当って

              発生する振動を検出する方法で行います。計測管内に設置した振動検出器の計測波形

    を確認しながら噴射モニターの上昇スピードに合わせて計測コードを巻き取り、噴射

              モニターと振動検出器の高さを合わせて行います。

 

ー  計測管設置状況  ー

 

 

 

ー  振動検出器の挿入状況  ー

 

 

 

ー  計測波形  ー

 

 

 

ー  計測方法  ー

 

 


   【評価方法】

 

    評価については、計測モニタの振動波形をリアルタイムで確認する事により、改良材が

    計測管に当り振動が発生すれば、造成予定の改良径まで改良材が到達しているものとの

    判断で行います。

    *(造成状況によっては事後のチェックボーリングを行う場合があります)

 

ー  評価方法  ー

 

 


   【振動検出器】

 

    振動検出器は、360°全方向振動検出が可能なためコード巻き取りの際に計測管内で起きる、

    より戻しによる振動検出器の回転に関係なく計測を行う事が可能です。

 

ー  振動検出器(FK-03D)ー

 

 

 

ー  計測管内の振動検出器状況  ー

 

 


   【施工手順の概略】

 

    1)計測管の事前確認

       事前に施工担当者と打ち合わせを行い、設置に最適な計測管を選定する。

       * 計測管(内径100㎜程度)の設置関係は施工会社の作業範囲とします。

 

    2)各使用機器設置場所の確認

       現地にてセンサ、レコーダ、ケーブル、電源等の設置場所を確認する。

 

              3)振動検出器の設置

       計測管内に振動検出器を造成深度まで降ろし、上部にてコードを固定し設置する。

 

    4)延長コードコネクタ部の防水処理

       計測コードの延長が必要な場合は、VMテープ等を用いてコネクタ部全体を覆う

       ようにして確実な防水処理を行う。

 

    5)計測コードの配線処理

       造成マシンや発電機からのノイズを受けないように配線処理を行う。

 

    6)レコーダへの接続

       オス側・メス側の番号を確認し、確実な接続を行う。

 

    7)パソコンおよびレコーダー設置・調整作業

       パソコンとレコーダを接続し、センサチェック、計測条件等を確認して予備計測

       を行い最終確認し、計測準備完了の報告を行う。

 

    8)計測開始

       施工担当者の指示が出たら計測を開始し、計測中にグラフスケール等表示変更を

       適時行い造成不良等が疑われる場合は施工担当者に連絡をする。